揺らぐ感想「魍魎の匣」ジャパンプレミア

よみうりホールにて、「魍魎の匣」ジャパンプレミア試写会に行ってきた。
初めてのジャパンプレミアについては後半に書くとして、「魍魎の匣」。
原作は京極夏彦。
10年ぐらい前、確か面白くて一気読みだった。
筋はうろ覚えだけれど、”箱にみっしり”、”四角い箱のような建物”、”箱の中の少女が「ほう」(怖いよぉ)”という怪しさだけは、頭にこびりついていた。

あの分厚い本を、1本の映画にまとめる?!
同じ堤真一主演の前作「姑獲鳥の夏」の例があるからなぁ。
と半信半疑だったけど。。。
まとまっていました!
時間が前後する部分、”その何時間前”というのがいくつかあって、イライラするというか(時間バック手法は1回まででお願いしたい)、わかりづらい部分があるけれど、原作未読の同行者も最初錯綜したけどわかったと言っていた。
すごい。

「姑獲鳥の夏」は、びっくりする程つまらない映画だったのだが(近年観たことないぐらい)、それでも映像の妖しさというか原作世界の雰囲気がでていた。
監督が変わり、本作はその妖しさが、また別の妖しさで。
それは上海ロケのせいだと思う。
1950年代の日本という設定なのだが、50年代を知らないけれど、なんだかこれはやっぱり日本じゃないよなと思わせ、ではどこ?
異界だ。
どこにもどんな時代にも存在せず、映画の中だけにある異界の妖しい美しさなのかも。

さらに、冒頭の箱づくしのシーン、黒木瞳の赤い布からの登場シーン、京極堂の本に囲まれた登場シーン、少女たちのシーン(ばらばらじゃないシーン)は美しかった。

少女たちはあまり深く描かれていない(まーどこかはしょらないと2時間ではまとまらない)、黒木瞳もどうかなぁ?と思ったけれど、シリーズの三役。
京極堂の堤真一、榎木津役の阿部寛、関口役の椎名桔平のカラミというか、気心しれた間の掛け合いは原作の雰囲気をすごくよく醸し出していた。
それは、ジャパンプレミアで、椎名桔平が熱く語っていた大きな見所。
3人は、同い年なのだそう。

3人の掛け合い(アドリブも多いらしい)と、映像美を楽しむ映画。

最後に一言。「怖くなんかないよ。」と強がっていたけど。。。箱にみっしりなんで、その夜、怖い夢を見てしまった。

満足度:★★★★☆

★4つとしたけど、実は満足度がよくわからなくなってしまった。
もしかしたら★3つかも。

ジャパンプレミアなので、豪華出演陣、監督原田眞人、原作者京極夏彦がずらっと並び、上映前の30分程、見所や感想を語ったり、質疑応答があったり、マスコミ向けの写真撮影会などあり。
楽しく皆さんのお話を聞いているうちに、感情移入してしまったようなのだ。
もしくは刷り込み?
出演者が一様に、「観てみたら面白くてびっくりした。」と口を揃え、監督に至っては、「この映画がヒットしなければ、これからの日本映画がだめになる。」とまでおっしゃる。
前作「姑獲鳥の夏」があんまりだったから、びっくりしたんじゃないのぉと最初は思っていたのだが、一緒に笑いながら聞いているうちに、観る前から”面白いはず。”と思ってしまったようなのだ。
いつものように、まっさらな気持ちで観たのとちょっと違う。
こんな簡単に感想なんて揺らいでしまうのだなぁ。自分ながらびっくり。

前々から、「映画評を書く人や芸能人の感想など、甘口だよなぁ。」と思ってはいたけれど、それは商業的な意味なのかと。
でも実際のところ、招待してもらったり、監督や出演者に会ったりしたら、無意識のうちに感想が揺らぐのでは?

もうちょっと経ってから、また観てみよう。
そのときは★いくつかな?

公式HPは、こちら

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