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zoom RSS 「ダーク・ハウス」は本当に暗い家だった

<<   作成日時 : 2009/11/09 23:16   >>

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東京国際映画祭の予告を見て、この映画は見たくないなぁ。でも気になるんだよなぁ。
と最後まで迷ったけど、怖いものみたさと、ミステリー映画好きの気持ちが勝り。。。
見てしまった!

「ダーク・ハウス/暗い家」はポーランド映画。
あ、なんかすごく暗くて重そー。
と思ったら、本当に暗くて重い、人間の欲と弱さと狂気を描いた作品だった。

1978年秋に起きたある事件が進行していく場面と、1982年冬に警察と容疑者の実況見分が勧められる場面が交互に描かれていく。
だんだんとわかっていくのは人間模様だけではなく、その根底に、この時代のポーランドの状況そのもの。
人生や社会のうさを晴らすのにウオッカに頼る人たち(登場人物のすべてが、始終ウオッカを飲んでいる)の心境。

感想は2つ。

1つめは、絵画的?妙にひかれる暗い映像美。
色調が暗いというのではなく、暗黒場面に独特の美があって、目が離せなくなってしまうのだ。

ボルシチか?鮮明な赤いスープが床にこぼれた中、肉感的な女性が横たわり、蘇生術を施される姿(これは病死だからネタバレなし)。

真っ白な雪景色の下、体の芯まで凍りそうな寒さのなかで、暗い家がたたずむ場面。

死体の横たわるベッドに座るというか、たたずむ男の姿。
特にこの男の場面は、急に音が消え、画面がモノクロに変り、男の心情や絶望が痛いほど伝わってくる。。。
はずなのだけど、それよりも先に禁断の美が迫ってきて、目が離せず、かといって見てると苦しく、その場面が長くなると、心が、「お願いします。目に焼きつくのでもうこの場面は転換してください。」と頼んでいるのに、目をそらすことができない。。。
妖艶?綺麗とは違う美しさ?
心に迫る何かが確かにある。

絵画で、グロテスクと美しさが混在している、美女と生首の絵や、テーストは違うけど曽我蕭白の絵を、なんかよくわからないけど見入ってしまうよ。みたいな感覚。

あと、最後の場面はブリューゲルの絵みたいだった。
雪景色の真ん中に暗い家がおかれ、家の周りのあちこちで、腐敗した警官たちが思い思いの滑稽な動きを見せて終わる場面。


2つめの感想は、「こんな悲惨な救いようのない暗い映画をなぜ撮るの?」というもの。
そこから派生して
「ではなぜ自分は見るの?」
さらに
「そもそも自分はなぜ映画を見るの?」
まで発展してしまった。

たぶん、撮る側は人間の欲と弱さと狂気を描くことで、社会や人間の根源を描きたかったんだろうな。
と想像するけど、では私は?

いつも、映画に求めるのはコメディだったりユーモアだったり、好きなミステリーだったり、旅(=ロードムービー)だったり。
暗い映画や悲しい映画、悲惨な映画など苦しくなる映画は見ない。
それは、映画は単なる愉しみであり、または一時だけ映像の世界を生きるためだから。

今回の映画祭で観た「ロード、ムービー」では、インドの人が「苦しい現実からの逃避するために映画を見る」と言っていた。
そうかもしれない。だから楽しいものやミステリーでも謎ときですっきりするものしか見ないのだ。

人間を知る。
社会を知る。
この映画をきっかけにして、ちょっと映画に対する態度が変わるかも。。。

さて、配給はつくかなぁ。
こんなに暗くて悲惨で救いようがなければ、興行的に難しいだろうなぁ。
でも、つくといいなぁ。

満足度:★★★☆☆

そういえばで思い出したのがこれ↓
全くテーストが違うけど、どうしようもない気分になるところや、「なんでこんな映画作るんだろう。」の疑問いっぱいに(ブログは、こちら)。

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